第51巻 鶏の味、ニンジンの味 美味しんぼ探偵団 by ぐるラビ
美食探偵団 > 食の安全を考える > 第51巻 鶏の味、ニンジンの味 にいます。 第51巻 鶏の味、ニンジンの味ある日、おマチが山岡と栗田の所へ泊まりがけで遊びに来た。手塩にかけて育てた無農薬の野菜や鶏肉をたくさん持ってきてくれたので、鶏鍋をしようということになった。準備の途中、生ゴミの水切り袋が無いことに気付いた栗田は隣のコンビニエンスストアに買いに行くが、オーナーである野前に、「食」に携わった仕事をしているのに、うちでは食料品を買わない、ととがめられる。突然店へ入って来た山岡は、無農薬栽培や有機栽培の野菜があるから「そんなもの買ってもしょうがない」と言うが、野前は日本で食料が確保できるのは農薬があるからだと反論する。二人の言い合いはエスカレートし、激怒したオーナーは「今後一切出入り禁止だ」と言い放った。そこへ尾沢とはる、野前の娘と孫の奈津子が偶然にやってきて、二人の間に割って入り、つかみ合いは回避 された。尾沢とはるも同席して鍋を食べているところへ、野前の娘が謝りに来た。奈津子は鶏鍋の美味しそうな匂いに、鍋を食べたいと言い食べ始めた。いつも偏食で困っていた母親は、奈津子がふだん食べない鶏肉や野菜、それに一番嫌いなニンジンまで食るのを見て、信じられないと言う。数日後、山岡と栗田が帰宅すると尾沢と娘夫婦が待っていた。奈津子がアレルギー性疾患で入院したという。その奈津子が“ニンジンジュースを飲みたい”というので作ったら、全然飲まない。奈津子が飲みたいのは、先日山岡の家で飲んだおマチの作ったニンジンジュースだという。そこで、そのニンジンを分けて欲しいとやって来たのだった。おマチが作ったニンジンジュースと鶏鍋を、奈津子は美味しそうに食べた。奈津子は偏食ではなく、正しくない食べ物を拒否する鋭い味覚を持っていたのだ。これをきっかけに、野前は今後、無農薬、無添加の食品を扱う店にする、と方針を変えたのだった。 |
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