第18巻 猫とマーマレード 美味しんぼ探偵団 by ぐるラビ
美食探偵団 > 食の安全を考える > 第18巻 猫とマーマレード にいます。 第18巻 猫とマーマレード小泉はある子猫が欲しくてしょうがない。純粋な日本猫で、混血が進んでしまった今の日本では珍しい猫なのだという。この猫に夢中で、飼い主にどうか譲ってほしいと頼んでいるものの、なかなかウンと言ってもらえず、悩んでいたのだった。小泉がその日本猫の仔猫を一匹譲ってもらいに、猫の持主のところへ行くというので、山岡は同行するよう命じられ、一緒に行くこととなった。 しかし持主の菱田は猫を譲る気はないという。猫を飼うのは難しい、猫の身体をを隅から隅までチェックして、健康状態に気を配らなくてはならない。小泉にそれだけのことができるか疑問だと菱田は告げた。 お茶の時間になって、お茶受けとして、クラッカーと奥さんが作ったというジャムが出てきた。奥さんは、ジャム作りが得意だと言う。山岡はそのマーマレードジャムがア メリカ産のオレンジで作ったということを聞くと、「あなた達は猫にはずいぶん気を配るけど人間には全然気を配っていない」と菱田に告げた。そして、このマーマレードは毒薬も同然だと言うのだ。侮辱されて菱田夫妻は、ムッとした。山岡は、アメリカ産の柑橘類はすべてOPPやTBZ、EDBといった防カビ剤・殺虫剤が使用されている。これらは強い発ガン性を持ち、アメリカ国内では使用を禁止されているのだということを説明する。 しょげる菱田夫妻を連れて、山岡たちは伊豆の湯ヶ島へ行き、夏みかんをとってくる。変哲もないごっつい夏みかんだ。それで作ったマーマレードは、オレンジの代用品と呼べないほど美味しいものであった。香りが優しく、苦味もさわやかだった。山岡は、小粒のすっぱいいちごや、梅の実もいっしょに手に入れてきたのだが、それらで作ったいちごジャムも、梅ジャムも、絶品だった。おかげで、小泉は菱田から猫を一匹もらうことができた。 |
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