第7巻 大豆とにがり 美味しんぼ探偵団 by ぐるラビ
美食探偵団 > 食の安全を考える > 第7巻 大豆とにがり にいます。 第7巻 大豆とにがり荒川の招待で山岡たちは快楽亭八笑の落語を聞きに行き、落語を聞く方も教養がないと面白味がわからないものだと実感する。帰りに八笑と共に豆腐料理専門店「千珍」を訪れた。八笑も数年ぶりに訪れたので、味が変わっていない事を願い、あんかけ豆腐を食べた。突然店の中で外人の客が板前と口喧嘩を始めた。間に割って入った八笑は、ブラックという客がこの店の豆腐は本物の豆腐ではない、と言ったのが喧嘩の原因であることを知り、自分も今夜の豆腐は感心しなかったとブラックの肩を持った。豆腐を批評したブラックは、ロサンゼルスから来た料理研究家だった。しかも「ザ・ブック・トウフ」という豆腐の本を書くほどに豆腐の魅力にとりつかれ、豆腐の作り方を日本人に教わり自分でも作るほどの豆腐通だった。板前の方は、二年前に京料理のお店から豆腐料 理専門店へ引き抜かれ移ってきたのだという。そのことを知った八笑は、板前は本物の豆腐の味を知らないのだと推測した。不服そうな顔をしている板前に山岡は、明日本物の豆腐をどちらが理解しているのか別の場所で決着つけよう、と提案した。翌日の早朝、山岡は皆を引き連れ「みやこ豆腐」を訪れ、良い材料を添加物を使わない昔ながらの方法で、苦労して作る豆腐の製造工程を見学した。「みやこ豆腐」では一俵の大豆から、四百二十丁の豆腐が出来るのが限界だが、多くの豆腐屋では同じ大豆の量を使って出来上がる豆腐の量は、三倍以上にもなると山岡が説いた。それを知った八笑は、水っぽくて味も香りも貧弱な豆腐が世の中多いことに納得する。出来たてホヤホヤの豆腐を食べ、その旨さに皆驚き、豆腐料理専門店の板前も、豆腐料理専門店であんな豆腐をお客に出していた自分が恥ずかしいと感服した。 後日、ブラック氏は八笑師匠に弟子入りし、快楽亭ブラックを襲名した。 |
| |||||||