ベル・エポックの由来 ワイン探偵団 by ぐるラビ
美食探偵団 > ワイン探偵団 > 特集コーナー > ベル・エポックの由来 にいます。 ベル・エポックの由来フルール・ド・シャンパーニュ ペリエ・ジュエの3代目社長アンリ・ガリスと、エミール・ガレは友人関係にありました。 二人の生きた時代は、まさに「ベル・エポック(美しき優雅な時代)」。 生活全体に良質な芸術性を求めたアール・ヌーヴォーが生まれた時代です。 1902年、アンリ・ガリスは、このアール・ヌーヴォーを代表する芸術家、エミール・ガレにペリエ・ジュエのボトルデザイン を依頼しました。 当時、既に白血病を患っていたガレは、その2年後の1904年、このボトルが発表されるのを見ることなく、この世を去りました。 そしてこのボトルもまた、第一次世界大戦の混乱の中、ガレの死を悼むかのように封印され、その後長い間ペリエ・ジュエの地下カーヴで眠ることになったのです。 ガレの死から60年後の1964年、当時の社長であったミシェル・ビュダンと、セラーマスターのアンドレ・バブレが、セラーに眠るガレデザインの美しいボトルを発見しました。 セラーマスターは、その美しさに感銘を受け、このボトルにふさわしいシャンパーニュをつくることを決意したのです。 「描かれていた白いアネモネの花がシャルドネの持つ繊細さを見事に表現している」と、グラン・クリュのシャルドネを 主体としたスペシャルキュベを醸造、5年の熟成を経て、1969年発表されました。 このシャンパーニュこそが、「ベル・エポック」です。 アンリ・ガリスとガレが生きた時代の名をつけたこのシャンパーニュは、その繊細でエレガントな味わいと、優美で気品あるボトルデザインが一世を風靡し、「フルール・ド・シャンパーニュ(シャンパンの華)」と称されるプレミアムシャンパンとなりました。 ブラン・ド・ブランブラン・ド・ブランは1993年以来の生産で、コート・デ・ブラン地区クラマン村のブロン・ルロワやブロン・ドゥ・ミディで収穫したシャルドネのみでつくられる最高峰シャンパンで、その味わいは、「クリスタルのよう」と表現したいほど透明感のあるピュアさ、究極的なまでに洗練されています。 1993年以来の製造で、非常に希少性の高いシャンパンです。 特徴は、ピンクグレープフルーツやライムなどのさわやかな柑橘系と、ライラックやスズランといった白い花のような優美な香りが広がり、きめ細かく、淡雪のような上品な泡がたちのぼり、美しくて吸い込まれそうなほどです。 透明感のある口当たり、その味わいは、非常に洗練され、凛とした余韻がデリケートで繊細な世界を醸し出します。この余韻は最高級ブラン・ド・ブランのみに表現されるものでしょう。
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