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【特集】神の雫:第二の使徒 シャトー・パルメ(1999年)
「神の雫」が従える「十二使徒」。
第二のワイン、「第二の使途」がついに明らかになりました。
ボルドー地方 メドック地区マルゴー村 第三級
シャトー・パルメ 1999年
AC Margaux
Chateau Palmer '99
シャトー・パルメはマルゴーのACに属する第3級格付けシャトーで、エチケットには黒の背景に金色で4つの塔が印象的なエレガントな建築物が描かれています。
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神咲豊多香氏の残した遺言状に記された記述がこちら!
このワインは、「モナリザ」である。
私はフィレンツェからピサへ向かう街道に車を走らせていた。
ふと、古いロマネスク様式の教会が目に留まり車を止めた。
車を降りた私は、樹齢数百年のオリーブの古木を庭に植えた古い家並みをたわわに実った葡萄畑を抜けて村の中心部へと歩いて行く。
ローマ時代の石畳の道をゆっくりと上り詰めてゆくと、一軒のレンガ造りの古い家にたどり着いた。
私はその家に暮らす者が誰なのか興味を持った。
不思議な気配を覚えたからだ。
この小さな町のどこにでも見かけるようなただの古い家なのに、そこには完璧な美と理路整然とした調和を生み出す不滅の魂が確かに宿っていた。
私はその家に踏み入った。
その瞬間、私の魂は、はるかな時を遡り、美と謎にとらわれた一人の芸術家と邂逅(かいこう)したのである。
彼は私を自分のアトリエへと誘った。
高い窓から降り注ぐ午後の陽光は黒い布に覆われた2枚の小さな絵画を照らしていた。
芸術家は私を絵の前に立たせ、謎をかけるように布を取り払った。
2枚の絵はいずれも婉然(えんぜん)と曖昧(あいまい)な微笑みを浮かべる女を描いたもので、見分けがつかないほどよく似ていた。
芸術家は私に尋ねた。
「お前はどちらを愛するか?」と。
私は尋ねた。
「このふたつの絵はいつ描かれたのか。」
芸術家は答えた。
「右の絵は夏に描いた。」
「左の絵は春だ。」
それを聞いてもうひとつの質問を投げかけた。
「このふたつの絵は、いったい誰を描いたものだ。」と。
芸術家は再び答えた。
「左の絵は子を宿したばかりの女だ。右の絵は・・・」
言いかけて芸術家はいたずら小僧のように微笑み、私に向かって言った。
「右の絵のモデルは教えられない。」
私は改めて2枚の絵を見比べた。
右の絵は、より力強く、まだ絵の具の乾ききっていない若々しさが溢れていた。
対する左の絵は、完成された柔らかさと慈しみが溢れ、私の心を真綿のような優しさで包み込んでくれた。
私はすべてを悟って答えた。
「私が愛するのは、左の絵だ。」と。
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